年収上がりすぎは怖い? 自分に合う企業に転職する方法を大公開
「転職して年収を上げたいけど、年収が上がりすぎるのは嫌だ」
こう思っている人は意外に多いです。
年収が上がりすぎるのが嫌だ、という気持ちは、以下のような心理から来るものです。
「年収が高いぶん激務で、ライフワークバランスが崩れるのが怖い」
「高い年収を謳っているだけのブラック企業だったらどうしよう」
「あまりにも責任が増えるのは嫌だ」
年収は上げたいけれど、誰だってブラック企業には入りたくないですよね。もしブラック企業だったら、激務だったら、という恐怖心が先に立って、尻込みしてしまうのはある意味当然の心理と言えます。
「年収の上がりすぎはリスクがあるかもしれないし、現職と同じくらいの年収でいい」と思ってしまう人もいるのではないでしょうか。
自分の希望と合わない企業に転職してしまうことは避けたいですが、せっかくの年収アップのチャンスを無駄にしてしまうのは非常にもったいないです。
そこで今回は、失敗を避けて年収アップ転職を成功させるコツを解説します。
実際に年収アップ転職に成功した人の割合や、どのくらい年収が上がったのかについてのデータをご紹介します。
また年収アップの理由や失敗例、自分に合う企業に転職するコツについても解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
4割が年収アップ転職に成功 30%以上増加する人も
実際に、転職で年収アップに成功した人はどのくらいいるのでしょうか。
「平成27年転職者実態調査の概況(厚生労働省)」を参考に、20代〜40代で転職した人の年収の変化を、年代別にグラフにしてみました。
(データ参照元:「平成27年転職者実態調査の概況(厚生労働省」「変化なし」を除く。小数点以下は四捨五入)
このグラフを見ると、「転職して年収が増加した人」の割合は、20代で約45%、30代で約44%、40代で約41%と、半数近くにものぼることがわかります。
年収が10〜30%以上アップした人も各年代で20%前後にものぼり、転職した結果年収が大幅にアップするのはそう珍しくないといえます。
なぜこんなに上がる? 転職で年収が大幅アップする理由
転職で年収が上がるのはそう珍しくないとはいえ、時には驚くほど上がる場合もあります。
年収が大幅に上がると「そのぶん激務だから?」と思えるかもしれませんが、一概には言えません。
転職して年収が大幅にアップする理由を、以下より紹介します。
平均年収の高い業界に転職した
転職して年収が大幅にアップしたケースの一つが、平均年収が高い業界に転職した場合です。
転職エージェントdodaの調査によると、平均年収が高い傾向にある業界は以下の通りです。
業界 | 全体の平均年収 |
金融 | 455万円 |
メーカー | 455万円 |
総合商社 | 434万円 |
IT/通信 | 433万円 |
建設/プラント/不動産 | 416万円 |
(引用:doda「平均年収ランキング(96業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」)
業界全体で業績が良かったり、成長見込みがあったりすると、平均年収が他業界と比べて高くなっている場合が多いです。
業界を変えて転職しただけで年収が上がった、というケースはそう珍しくありません。
平均年収の高い業界に転職するために、業界研究を入念に行ったり業界の平均年収を調べたりして、事前に情報収集をしておくことをおすすめします。
「年収図鑑」では、企業ごと・業界ごとの平均年収やランキングを調べられます。転職活動のための情報収集に役立ててみてください。
規模の大きい企業に転職した
転職して年収が上がった理由2つ目は、「規模の大きい企業に転職した」です。
一般的に、企業規模が大きくなると平均年収が高くなる傾向にあります。
ただし、企業規模が小さくても、急成長のベンチャーなどは「業績がいい」「成長見込みがある」等の理由で平均年収が高い場合もあります。
企業規模を調べるには、従業員数がひとつの目安となります。「年収図鑑」で調べたデータを元に、従業員規模が大きい、かつ平均年収が高い企業を一覧表にしてみました。
企業名 | 企業規模(従業員数) | 平均年収 |
アマゾンウェブサービスジャパン株式会社 | 10,001〜人 | 1,278万円 |
三井物産株式会社 | 5,001〜10,000人 | 1,419万円 |
伊藤忠商事株式会社 | 3,001〜5,000人 | 1,148万円 |
株式会社キーエンス | 1,001〜3,000人 | 1,253万円 |
ダウ・東レ株式会社 | 501〜1,000人 | 1,548万円 |
(データ引用元:「年収図鑑」2022年5月時点)
年収図鑑では、各企業の平均年収を、従業員規模で絞り込んで検索できます。情報収集にぜひ役立ててみてください。
外資系企業に転職した
一般的に、日系企業よりも外資系企業の方が平均年収が高い傾向にあります。
その理由は、外資系企業が採用している制度や給与体系、重要視している点が日系企業と異なる場合が多いからです。
- 成果主義
外資系企業では、年功序列による昇給ではなく、個人の成績に応じて給与額が決定される場合が多いです。職種によってはインセンティブ制が採用されており、目標を達成すればその分給与アップを狙えます。 - 退職金制度がない
外資系企業は、日系企業のような終身雇用の概念がない企業が多いです。そのため退職金制度がない企業も多いですが、代わりに給与を高く設定している傾向にあります。
需要のあるスキルをつけてから転職した
需要が高いスキルを持つ人は、企業も積極的に採用しています。優秀な人材を確保するため、年収を高めに設定している場合が多いです。
希望業種に応じて、ITスキルや英語、簿記など、需要の高いスキルや資格を取得してから転職するのも、年収をアップさせる方法のひとつです。
やみくもにスキルを身につけるのは効率的ではありません。希望業界や企業、職種で求められるスキルはどのようなものがあるのか、事前にしっかりと情報収集することをおすすめします。
転職エージェントをしっかり活用して転職した
いくらスキルや経験を持っていても、応募先の企業に効果的にアピールできなければ、年収アップのチャンスを逃すかもしれません。
転職エージェントを活用し、書類添削や面接対策をしっかり行った上で応募先企業にアピールできれば、年収が大幅にアップする可能性が高くなります。
また転職エージェントは非公開求人を所有していることが多いです。大手企業の重要ポジションや急募案件、好条件の案件などが非公開求人となっている場合が多いので、活用しない手はありません。
エージェントに企業情報や業界情報を聞いたり、キャリアの相談をしたりするのも転職活動をする上で支えとなるでしょう。
年収アップ転職の失敗例
年収アップには成功しても、希望する条件と違う企業に入社してしまった、自分と合わない企業に入社してしまったというケースも残念ながらあります。
年収アップだけに固執してしまうと、思わぬ落とし穴に陥る可能性もあります。年収アップ転職の失敗例にはどのようなものがあるか、具体的に紹介します。
長時間労働
選考時に提示された年収が実は残業代込みの金額だった、という場合です。
みなし残業代として初めから給与に含まれている場合もあり、それ自体は珍しいことではありません。ですが基本給はさほど高くなく、長時間残業をしないと提示された年収に到達しない、というケースも残念ながらあります。
ワークライフバランスを考慮し、残業代については選考時にしっかり確認しておくことをおすすめします。
求められるスキルや成果が高すぎる
選考時にスキルのミスマッチが起きていて、入社してから求められるスキルがあまりにも高かった、ということも考えられます。スキルアップのためと割り切れるのであれば良いかもしれませんが、あまりにギャップがありすぎてプレッシャーから退職してしまう、となっては元も子もありません。
選考時に、求められているスキルと自分が持っているスキルがマッチするかしっかり確認しておくことが重要です。
また、インセンティブ制を採用している場合など、高すぎる目標が設定されていることもあります。相当な無理をしないとその目標に到達できなかったり、到達できずに年収が下がってしまうということにもなりかねません。
選考時には、給与体系をしっかりと確認しておくことをおすすめします。
ブラック企業を避けて年収アップ転職を成功させる秘訣
「年収は上げたいけど、ブラック企業だったら怖い。ブラック企業とまではいかなくても、自分に合わない職場だったらどうしよう……」と、不安は尽きません。
なるべく自分に合う職場に転職するためには、入念な情報収集が欠かせません。
企業の口コミサイトや、転職エージェントを活用して、しっかりと情報収集を行いましょう。
特に転職エージェントは応募先企業の情報を持っており、業務内容や会社の雰囲気を教えてくれることもあります。求職者の希望をしっかりとヒアリングし、ミスマッチが起こらないようすり合わせをしてくれます。
転職活動の際には求人サイトを利用するだけではなく、希望のヒアリングやマッチング、書類添削や面接対策を行ってくれる転職エージェントを活用することをおすすめします。
<おすすめ大手転職エージェント>
まとめ
転職して年収が上がったとしても、自分に合わない職場に転職してしまうのはできるだけ避けたいものです。応募前や選考時に情報収集と確認をしっかりと行うことが大切です。
企業情報や口コミ、業務内容や求められるスキルについて、情報収集しておきましょう。入社してから思わぬ落とし穴に陥らないよう、選考時には、残業や給与体系についても確認することが重要です。
転職エージェントを活用して企業情報や業務内容、スキル、会社の雰囲気などについて情報収集することをおすすめします。
転職活動の参考になれば幸いです。