アパレル業界の年収は低い? 平均年収と高年収を目指す方法を公開
現在アパレル業界で働いている、もしくはアパレル業界で働いてみたいと思っている人にとって、気になるのは年収です。
「アパレル業界は年収が低い」というイメージがあり、他業界で就職しようか迷っている人も多いのではないでしょうか。
アパレル業界において、企業や職種によっては高年収を目指すことも不可能ではありません。
今回は、アパレル業界における年収について解説します。高年収の企業や、職種・年代別の平均年収を紹介します。高年収を目指す方法も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
アパレル業界の年収ランキングTOP10
アパレル業界の中で年収の高い企業には、どのようなものがあるのでしょうか。
「年収図鑑」に登録されているデータをもとに、平均年収の高いアパレル企業TOP10を一覧表にしました。
<アパレル業界・小売>
企業名 | 平均年収 |
株式会社ファーストリテイリング | 939万円 |
エルメスジャポン株式会社 | 746万円 |
株式会社良品計画 | 659万円 |
株式会社ストライプデパートメント | 656万円 |
株式会社バロックジャパンリミテッド | 590万円 |
株式会社ユニクロ | 588万円 |
株式会社コックス | 584万円 |
マークジェイコブズジャパン株式会社 | 581万円 |
株式会社パル | 576万円 |
ルイ・ヴィトンジャパン株式会社 | 570万円 |
(参照:年収図鑑 ※2022年6月29日時点の情報)
アパレルを含む生活用品小売業界の平均年収TOP100をチェック
<アパレル業界・メーカー>
企業名 | 平均年収 |
HOYA株式会社 | 830万円 |
VFジャパン株式会社 | 827万円 |
株式会社シード | 754万円 |
ハリー・ウィンストン・ジャパン株式会社 | 713万円 |
株式会社ワコールホールディングス | 706万円 |
ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク | 692万円 |
リシュモンジャパン株式会社 | 672万円 |
株式会社ブルックスブラザーズジャパン | 670万円 |
株式会社みつわ | 660万円 |
アシックス商事株式会社 | 658万円 |
(参照:年収図鑑 ※2022年6月29日時点の情報)
年収図鑑では、業界や職種、年代などさまざまな切り口で各企業の平均年収をチェックできます。アパレル業界にどのような企業があり、平均年収はどれくらいなのか、「年収図鑑」で調べてみましょう。
アパレル業界の平均年収 職種・年代別
平均的に見て、アパレル業界の年収はどれくらいなのでしょうか。職種、年代別にアパレル業界の平均年収を解説します。
総合人材サービスのパーソルキャリアは、2020年のアパレル・ファッション業界の平均年収を発表しました。
アパレル業界における、職種・年代別の平均年収は以下のようになっています。
(参照:パーソルキャリア アパレル・ファッション業界の「2020年版 平均年収」 をもとに作成)
上表から、年齢ごとの平均年収をまとめると以下のようになります。
年齢 | 平均年収 |
25〜29歳 | 313万円 |
30〜34歳 | 355万円 |
35〜39歳 | 401万円 |
また、国税庁が発表した「令和2年分 民間給与実態統計調査」では、2020年の年代別平均年収は以下のようになっています。
年齢 | 平均年収 |
25〜29歳 | 319万円 |
30〜34歳 | 309万円 |
35〜39歳 | 311万円 |
(令和2年分 民間給与実態統計調査(第14図)年齢階層別の平均給与 をもとに作成)
パーソルキャリアと国税庁のデータを見比べると、アパレル業界の年収は全体の平均から見ても特別低いというわけではないことがわかります。
アパレル業界の中でも、職種によっては年収が平均よりも高くなる可能性は十分にあります。
パーソルキャリアの調査のなかで、2020年時点で平均年収が一番高い職種は以下のようになります。
年齢 | 平均年収トップの職種 | 平均年収 |
25〜29歳 | プレス・販売促進 | 378万円 |
30〜34歳 | VMD | 454万円 |
35〜39歳 | OEM営業 | 656万円 |
アパレル業界で高年収は可能! その方法とは
「年収が低い」というイメージのあるアパレル業界でも、必ずしも年収が平均より低いわけではありません。「でも、高年収を目指すのは不可能なのでは…」と思う人もいるでしょう。
結論から言うと、アパレル業界で高年収を目指すのは決して不可能ではありません。
この章では、アパレル業界で高年収を目指す方法について解説します。
ファーストリテイリングは年収約900万円! 実力次第で高年収が目指せる
アパレル業界で高年収を目指すなら、成績に応じて高い給与を払ってくれる会社に就職するという方法があります。
たとえば「ユニクロ」や「GU」などのブランドを展開するファーストリテイリングでは、「完全実力主義」という方針を採用しています。
有価証券報告書によると、2021年8月31日時点で平均年間給与は963万7千円と報告されています。
ファーストリテイリングのように、実力や成績に応じて給与が上がる企業に就職すれば、高い年収を得るのも不可能ではありません。
高年収の職種や役職につく
一般的に、アパレル業界で年収が高い傾向にある職種は以下の3つと言われています。
- OEM営業
- MD(マーチャンダイザー)
- 店舗責任者、店長
どのような職種なのか、1つずつ解説します。
OEM営業
OEMとは、自社のブランドを他社に委託して製造することを指し、OEM営業は2社間をつなぐため企画や商談を行う職種です。
パーソルキャリアが運営するアパレル業界求人エージェント、クリーデンスが発表したデータでは、アパレルOEM営業の平均年収は以下のようになっています。
年齢 | 平均年収 |
25〜29歳 | 442万円 |
30〜34歳 | 550万円 |
35〜39歳 | 639万円 |
(引用:クリーデンス「アパレルOEM営業の平均年収と転職動向」)
25〜29歳のアパレル業界での全体平均年収が313万円であることを鑑みると、アパレルOEM営業は平均よりも年収が高い傾向にあると言えます。アパレル業界で高年収を目指すのであれば、OEM営業職も選択肢に入れてみましょう。
MD(マーチャンダイザー)
MD(マーチャンダイザー)とは、ファッション商品の企画、販売計画、予算管理などを行う職種です。アパレル事業におけるコアと呼べるほど重要なポジションです。
クリーデンスのデータによると、MD(マーチャンダイザー)の平均年収は以下のようになっています。
年齢 | 平均年収 |
25〜29歳 | 367万円 |
30〜34歳 | 444万円 |
35〜39歳 | 492万円 |
(引用:クリーデンス「アパレルOEM営業の平均年収と転職動向」)
店舗責任者、店長
店舗責任者や店長は、アパレル店舗を任される立場であり、正社員であることが多いです。アルバイトやパートとして勤務する販売員と比べると、年収は高くなる傾向にあります。
年齢 | 平均年収 |
25〜29歳 | 340万円 |
30〜34歳 | 376万円 |
35〜39歳 | 415万円 |
(引用:クリーデンス「アパレルOEM営業の平均年収と転職動向」)
専門資格で年収アップ
アパレルに関する専門資格を取得して、年収アップを目指すという方法があります。
知識を身に付けることで、成績アップや店長クラスへの昇進、資格手当などが期待できます。アパレル業界で高年収を目指すなら、資格取得も視野に入れてみてください。
<アパレル業界における資格の例>
- 販売士
- シューフィッター
- ファッション販売能力検定
- ファッションビジネス能力検定
- 消費装飾展示技能検定
- 色彩検定
年収が高い企業に就職する
先述のファーストリテイリングのように、実力次第で高年収を目指せることを掲げている企業もあります。そういった企業に就職し、昇進や昇給で高年収を目指すという方法があります。
ほかにも外資系アパレルやハイブランドなど、年収レンジが高い企業に就職すれば高年収を目指せます。
就職活動をする際は、志望企業やブランドについて綿密にリサーチし、求められている能力や人物像に合っているかをよく考えてみましょう。
「年収図鑑」では、アパレル業界における企業の平均年収を閲覧できます。平均年収が高いアパレル企業について、ぜひ一度チェックしてみてください。
アパレルを含む生活用品小売業界の平均年収TOP100をチェック
転職エージェントを活用しよう
アパレル業界で転職したくても、なかなか情報収集できなかったり、現職が忙しくて時間が取れなかったりするでしょう。
そんな時は転職エージェントを活用してみましょう。キャリア相談や、業界や企業についての情報提供、選考対策、応募企業との日程調整などを行ってくれ、効率よく転職活動ができます。
非公開求人を保有している転職エージェントも多いので、求人の選択肢の幅が広がるのもメリットです。
<おすすめ転職エージェント>
- リクルートエージェント:国内最大級の転職エージェント。求人数が多く、アパレル以外の業界を検討する場合にも役立ちます。
- クリーデンス:大手人材サービスのパーソルキャリアが運営する、アパレル業界特化型の転職エージェントです。
どちらの転職エージェントも、転職支援サービスを無料で利用できます。転職の意志が固まっていなくても、まずは登録して相談だけでもしてみることをおすすめします。
まとめ
アパレル業界における年収について解説しました。
アパレル業界での年収は、平均年収と比べても低いとは限りません。アパレル業界の中でも高年収を目指すことは可能です。
OEM営業やMD、店舗責任者といった職種は比較的年収が高い傾向にあります。専門資格を取得し、成績アップや昇進に活かすという方法もありますので、ぜひ検討してみてください。
実力主義で成績に応じて給与アップを目指せる企業や、外資系、ハイブランドなど年収レンジが高い企業に就職して、高年収を目指すことも可能です。
転職を考えているのであれば、まず転職エージェントに登録して、キャリア相談だけでもしてみることをおすすめします。(おすすめの転職エージェント:リクルートエージェント)
今後のキャリアプランの参考になれば幸いです。