転職で年収が上がる人・下がる人の特徴 年収アップ転職のコツも解説
「転職したいけれど、年収が下がってしまうのが怖い…」
「転職で年収アップするにはどうしたらいい?」
このようなお悩みを持っている人は多いでしょう。
転職するにあたって、年収の問題は切っても切り離せない存在です。
転職で年収が上がる人も一定数いますが、下がってしまう人がいるのも事実です。
今回は、転職における年収の問題について解説します。
- 転職で年収が上がる人・下がる人の割合、特徴
- 年収アップ転職のコツ
これらについて分かるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。
転職で年収が上がる人・下がる人はどれくらい?
転職で年収が上がる人・下がる人の割合はどれくらいなのでしょうか。
厚生労働省の調査では、転職における年収の変化の割合は以下のようになっています。
(「令和2年雇用動向調査結果の概況」『表7 転職入職者 1)の賃金変動状況別割合』を元に作成)
転職によって年収が増加した割合が最も高いのは20〜24歳の47.6%で、次いで30〜34歳の41.1%でした。
他の年齢も、年収増加の割合が高いものの、「減少」「変わらない」との差はそう大きくありません。全体的に、年収が増加した人の割合は約3割程度だと言えます。
しっかり対策をしたうえで転職活動をしないと、転職しても年収が変わらない、もしくは下がってしまうということは十分に起こり得るということです。
転職で年収が上がる人の特徴
では、転職で年収が上がる人・下がる人にはどのような特徴があるのでしょうか。これを知っておけば、年収アップ転職成功の可能性も高まります。
まずは転職で年収が上がる人の特徴について解説します。
平均年収の高い業種・職種に転職した
成長途中にあったり、市場規模が大きかったりする業種は、平均給与も高い傾向にあります。そのような業種に転職すれば、年収アップの可能性は高くなります。
また、需要の高い職種に就くことで、年収アップできる可能性もあります。
平均年収の高い業種・職種には、どのようなものがあるのでしょうか。
dodaの調査から、平均年収が高い業種と職種トップ5を挙げると、以下のようになります。
業種 | 全体の平均年収 | 男性の平均年収 | 女性の平均年収 |
金融 | 455万円 | 556万円 | 376万円 |
メーカー | 455万円 | 489万円 | 371万円 |
総合商社 | 434万円 | 483万円 | 359万円 |
IT/通信 | 433万円 | 460万円 | 379万円 |
建設/プラント/不動産 | 416万円 | 447万円 | 352万円 |
(doda 「平均年収ランキング(96業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」をもとに作成)
職種 | 全体の平均年収 | 男性の平均年収 | 女性の平均年収 |
専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人) | 575万円 | 604万円 | 514万円 |
企画/管理系 | 529万円 | 590万円 | 438万円 |
技術系(電気/電子/機械) | 444万円 | 452万円 | 364万円 |
技術系(IT/通信) | 438万円 | 456万円 | 385万円 |
営業系 | 435万円 | 462万円 | 374万円 |
(doda 「平均年収ランキング(165職種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」をもとに作成)
年収図鑑では、業種・職種別の年収ランキングと、各企業の平均年収を閲覧できます。
具体的な企業名や平均年収を知ることができますので、ぜひチェックしてみてください。
平均給与の高い企業に就職した
現職と同業種・同業界であっても、平均給与の高い企業に転職すると、年収がアップする可能性が高まります。
年収図鑑では、業種や職種ごとに企業の平均年収を検索できます。転職先選びのめやすとして、ぜひ参考にしてみてください。
経験・スキル・ポテンシャルが評価された
転職活動における選考の過程で、経験やスキルが応募先企業のニーズとマッチすれば、現職よりも高い年収を提示される可能性が高いです。
履歴書や職務経歴書などでの書類選考や面接でしっかりとアピールできれば、企業から評価されやすくなります。現職より高い年収を提示されるか、高いポジションで採用され年収がアップする可能性があります。
応募先企業に経験やスキル、将来性を評価してもらうためには、選考でのアピールが大切です。企業の求めるスキルや人物像を把握し、自己アピール方法を工夫しましょう。
選考対策は、1人で行っていてもなかなか上手くいかないことも多いです。企業の求める人物像がわからなかったり、そもそも自分の強みが何なのかわからなかったりすることもあります。
そういう場合は、転職エージェントを利用しましょう。転職エージェントでは選考対策の支援も行っています。専門家のアドバイスを受けながら転職活動すれば、年収アップ転職成功の可能性も高くなるでしょう。
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転職で年収が下がる人の特徴
逆に、転職で年収が下がる人にはどのような特徴があるのでしょうか。1つずつ解説します。
未経験の職種・業種に転職した
一般的に、未経験の職種や業種への転職は、年収が下がりやすい傾向にあります。
キャリアチェンジのため、未経験の分野にチャレンジするのは素晴らしいことですが、年収が下がる可能性があることも把握しておきましょう。
ただ、必ずしも年収がダウンするとは限りません。自分の能力を企業にしっかりとアピールし、必要な人材だと認められれば、年収の大幅ダウンを防ぎやすくなりますし、年収アップの可能性も出てきます。
そのためには、自分の経験やスキルを棚卸しておく必要があります。希望職種と直接関係のないスキルであっても、応用して活かせることをアピールしましょう。転職エージェントでカウンセリングを受けてみて、自分の強みについて把握することをおすすめします。
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平均年収の低い業種や職種に転職した
業種や職種全体の平均年収が低いと、転職しても年収が下がってしまう可能性があります。転職活動する際には、業種や職種ごとの平均年収を把握しておきましょう。
ただ、平均的に年収の低い業種や職種であっても、そのなかでも年収の高い企業に転職したり、現在よりも高いポジションで採用されれば年収が上がる可能性もあります。
希望する業界や職種で、企業によってどのくらいの年収になるのか調べてみましょう。
経験やスキルが評価されなかった
平均年収が高い業種や企業だったとしても、選考で評価されなければ年収が下がってしまう可能性があります。
経験やスキルが十分にあったとしても気を抜かず、選考でのアピール方法を工夫しましょう。応募先企業のことを念入りに調べ、どのような人材を求めているのか、企業に対しどのような貢献ができるのか十分に考えた上で自己アピールすると、評価されやすくなります。
転職エージェントでは、選考前に採用の傾向を教えてくれることもあります。面接前に遠慮せず担当者に聞いてみることをおすすめします。
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転職活動に活かせる!年収アップのコツ
この章では、年収アップ転職成功のためのコツを解説します。転職活動を始める前の準備として、ぜひ参考にしてみてください。
企業が求める人材であることをアピール
前述のように、選考でのアピール次第で年収がアップする可能性もダウンする可能性もあります。
スキルの棚卸と自己アピールの工夫が必要ですが、自分1人で行うと客観的な視点に欠けてしまったり、企業が求める人材の傾向がわからず、アピールの仕方がずれてしまったりすることもあります。
エージェントに相談しつつ、多角的な視点を取り入れながら自己分析と選考対策を行ってみましょう。
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応募企業の業績をチェックする
選考で評価されたとしても、企業が現職よりも高い年収を提示してくれるかどうかは分かりません。応募先企業の業績によっても提示年収は変わります。高い利益を出している企業であれば、提示される年収が高くなる可能性もあるので、業績については必ずチェックしておきましょう。
業績を調べるには、企業の決算報告書をチェックします。対前期増減率が低かったり、マイナスになったりしていないか確認しましょう。
営業利益をチェックするのもおすすめです。営業利益とは、売上高から仕入れ額や販売コストを引いたもので、企業や事業が儲かっているのか、稼ぐ力があるのか判断する指標になります。
当期純利益の項目もチェックして、赤字になっていないかも確認しましょう。
決算報告書を確認し、会社の業績が伸びており成長過程にあると判断できれば、入社時の年収が前職より低かったとしても、今後年収アップするという可能性もあると言えるでしょう。
給与体系をチェックする
選考時に年収が提示されたら、額面だけでなく給与体系もチェックしましょう。
一見年収が高そうに見えても、インセンティブ方式になっていて、高い目標を達成できないと提示年収に到達しないようになっている場合もあります。
逆に、基本給が低くても、ボーナスで前職の年収を上回るということも考えられます。
年収に関する認識の齟齬を防ぐためにも、給与体系を必ず確認しましょう。
年収交渉を成功させるコツ
選考時に提示された年収が希望より低かったり、業務内容やポジションから鑑みてもっと高い年収が妥当だと判断できる場合は、交渉して年収を上げたいですよね。
この章では、年収交渉を成功させるコツを解説します。
年収の相場、最低ラインを把握しておく
転職活動を始めるにあたって、年収の相場や最低ラインを決めておきましょう。
年収の相場や最低ラインを把握する方法は3つあります。
- 現職の年収をベースにする
- 転職エージェントで見積もってもらった年収をベースにする
- 他社で提示された年収を参考にする
これらを参考にして、希望年収を決めておき、それを下回るようであれば年収アップを交渉しましょう。
また、年収の最低ラインを決めておき、それを下回らないように交渉すれば、たとえ年収が下がったとしても大幅なダウンを防げます。
転職で年収が下がった場合の許容範囲については、以下の記事をご参照ください。
転職で年収が下がるのってアリ?許容範囲は?後悔しない転職の秘訣をご紹介
適切なタイミングで交渉する
年収交渉にはタイミングも重要です。一次面接でいきなり年収について切り出すのは避けましょう。最終面接で年収を提示されたタイミングや、面接担当者から希望年収を聞かれたタイミングで伝えましょう。
内定時に正式なオファーとして年収が提示されるので、そのタイミングで転職エージェントに年収交渉を依頼するのも1つの方法です。
年収の根拠を提示する
提示された年収より高い年収を希望する際は、根拠の提示が必要です。「◯◯万円を希望します」だけだとその年収になる根拠がわからず、交渉が成功しない可能性もあります。
「現職でのスキルや経験を活かして、貴社で高い成果をあげ貢献できます」など、高い年収で採用することとで企業側にどのような利益をもたらせるかをアピールしましょう。「どうしても貴社で働きたいから」と熱意もセットでアピールすると、交渉材料として効果的です。
さいごに 転職エージェントを活用しよう
転職で年収が上がる人・下がる人の特徴と、年収アップ転職のコツについて解説しました。
転職で年収を上げるためには、以下の準備が欠かせません。
- 平均年収や求める人材についての情報収集
- スキル・経験の棚卸
- 自己分析、選考対策
これらをすべて自分1人で行うのはなかなか難易度が高いです。上手く情報収集できなかったり、スキルや経験の客観視ができずうまく企業にアピールできなかったりということが考えられます。
転職エージェントで相談して、専門家の支援を受けながら転職活動することをおすすめします。
<おすすめエージェント>
なかでもおすすめはリクルートエージェントですが、複数のエージェントを併用するのもおすすめです。多角的な視点が得られ、非公開求人を紹介してもらえる場合もあるので求人の選択肢の幅が広がります。
年収アップ転職の参考になれば幸いです。